ホクホクのおいしい「じゃがいも」を育ててみたいですよね?
ふかしてホカホカに湯気が立っているじゃがいもに、溶かしバターをかけて、それを口に含んだときのおいしさは格別ですよね。
そんなこと言っても畑がないし、子育て中で忙しいし無理!!野菜作りとか手間がかかりそうだし。買った方が楽じゃない?
わかります!私もそう思っていました。
働くお母さんや、子育てに奮闘している方は本当に毎日忙しいですよね?
「じゃがいも」なら比較的ほったらかしていても育つんです!!
本記事では重要なポイントをまとめています。農家の息子と結婚し、子育てをしながら田舎に移住歴3年の私が、
「じゃがいも」の育て方とは?お手入れ方法&失敗しない方法を含めて解説していきます。
この記事を読み終える頃には、「じゃがいも」作りに挑戦したくなるでしょう。
それでは早速、準備をしていきましょう!
「じゃがいも」の育て方
じゃがいもの原産地はアンデスで、世界で一番多く育てられている野菜です。
日本へは16世紀にオランダ人によって、ジャカルタから伝わりました。そのため、当初は「ジャガタライモ」と呼ばれ、それが略されて「ジャガイモ」になったといわれています。
基本情報
科名 | ナス科 |
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生育適温 | 15〜24℃ |
日照環境 | 日なた |
種まき期 | タネイモ(2月下旬〜3月、8月下旬〜12月上旬) |
収穫期 | 5月下旬〜6月中旬、11月中旬〜12月上旬 |
植え付けから収穫まで | タネイモから90日 |
栄養価
炭水化物 | 体を動かすために必要なエネルギーになります。 |
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ビタミンC | 皮膚や骨などの細胞を作るために必要です。じゃがいもには1個35mgのビタミンCが含まれています。1日100gが目標値なので1個食べると1日に必要なビタミンCがとれます。ビタミンCは加熱に弱いですが、じゃがいもは加熱しても壊れにくいです。鉄の吸収を助ける働きがあります。 |
カリウム | カリウムは塩を体から出してくれるので、むくみや血圧が高くなるのを防いでくれます。 |
食物繊維 | うんちのかさを増やすので便秘予防になります。また、食後の血糖値が急激に上がるのを防いでくれます。 |
カロリー | 白米は100gで168kcal、じゃがいもは84kcalで意外と低いです。 |
ビタミンCやカリウムは水に溶け出す性質があります。だから、無駄なく栄養をとるには、煮物やスープがおすすめです。皮にも栄養がたくさんあるので、むかずに食べると良いでしょう。じゃがいもの芽はソラニンやチャコニンという毒があります。ですから、よく洗い、芽をとってから食べてくださいね。
「じゃがいも」の種類を紹介
春じゃがのおすすめ
男爵 | 日本で一番食べられているじゃがいもです。 |
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メークイン | 関西で人気!皮がむきやすく、煮崩れしにくいので、煮物に向きます。 |
キタアカリ | ほくほくしているので、じゃがバターやフライドポテトにするとめちゃくちゃ美味しいです。 |
インカのめざめ | ねっとりとした口当たりとさつまいものような食感です。食べ方はコロッケがおすすめです。 |
秋じゃがのおすすめ
デジマ | ホクホクとした食感で、病気に強いです。 |
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アンデスレッド | 皮は赤く、肉は黄色。ホクホクとした食感で、甘みが強いです。 |
ニシユタカ | ねっとりとした食感で、収穫量が多いです。 |
普賢丸 | 粉っぽしので煮物は無数、粉吹き芋やマッシュポテトやスープがおすすめです。暖かい場所での栽培に向きで戦中に抵抗性があります。 |
最低限の準備
プランター | 大型の深底プランターで土が20L 以上入るもの(500円程度) |
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タネイモ | 1袋が10個くらい入っているもの(300円程度) |
土 | 野菜の培養土(400円程度) |
害虫対策 | 防虫ネット |
おすすめの肥料 | 液体肥料など |
あると便利なアイテム | 移植ごて/じょうろ(100円ショップのものでOK!)/鉢底石 |
地植えの場合は、くわがあると便利です。
地植えの土づくり
①アースチェック液(土のpHを測る液のこと)で土の酸度を計ります。
pH5以下 | 苦土石灰1㎡あたり100gまく。 |
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pH 5.0〜6.0 | 苦土石灰1㎡あたり50gまく。 |
pH6以上 | 苦土石灰はまく必要なし。 |
②土を20cmの深さに掘り、古い根や石を取り除きます。
③植え付け2週間前に1㎡あたり堆肥を500gまきます。必要であれば土のpHに合わせた量の苦土石灰をまきます。
④畝を立てます。
- 幅70cm
- 高さは10〜15cm
- 株と株の間は30cm
- 溝の深さ5cm
たねいもの準備
元気なタネイモを選ぶコツ
- 皮にハリがあり、シワがない
- ずっしりと重みがある
- 複数の芽が出ている
- 芽が出ている場所が分散している
- 太くてしっかりした芽がでている
- 芽の色が濃い緑、黒っぽいむらさき色である
タネイモはホームセンターなどで購入しましょう。スーパーで売っているものや、自分で育てたイモはウイルスにかかっているかもしれないからです。
種イモをカットする際、まず「へそ」の部分を切り落としてから半分に切るのがコツです。農学博士の木嶋先生によりますと、じゃがいものへその部分は、芽の生長を抑えるホルモンが出ており、そこを切り落とすことで植え付けた後の発芽・生長が促進します。
タネイモは気温が高いと腐ってしまいます。タネイモを切ったら日陰で風通しのよい場所でしっかり乾かしましょう。
タネイモの植え付け
植えつけから1ヶ月くらいで、芽が3~4本出てきます。
そうしたら、1株に1~2本残してかきとりましょう。
芽かきの目安
①芽が10〜15cmになったら芽かきのタイミング!
②育ちのよい芽を選ぶ。残す芽を押さえて、他の芽はかきとる。
増し土(プランター栽培の場合)
1回目
- 芽かきの後、プランターに培養土を5cm入れましょう。
2回目
- 目安は芽かきの2〜3週間後、または花が咲いた頃です。
- プランターの縁から2cmの高さに培養土を入れましょう。
追肥・土寄せ(地植えの場合)
1回目
- 芽かき後、株元に化成肥料30gを追肥をします。
2回目
- くわで株元へ軽く土寄せをします。1回目の土寄せから2〜3週間後、畝の側方に化成肥料30gを追肥します。
- くわで株元へ軽く土寄せをします。
土のこだわり方のポイント
土の酸度が高いと「そうか病」になります。
「そうか病」とは…細菌が原因で、じゃがいもの表面が盛り上がり丸い斑がたくさんできる病気のことです。食べても人体に影響はないけれど、見た目が悪いです。
- 連作しない
- 土壌殺菌剤を使う
- 病気にかかっていないタネイモを選ぶ
- 土のpHを5.5以下にする
これで「じゃがいも」準備は完璧です。
じゃがいもの「お手入れ方法」
水やり
・プランター栽培の場合
基本的に土が乾いたら水やりをしましょう。
土の中に指を入れて、土を軽く握ってから乾燥具合を確かめます。
水やりをするときは、容器の底から水が染み出すまでやりましょう。
・地植えの場合
基本的に水やりはせずにほったらかしでよいです。
長い間、雨が降らなくて土が乾いているな〜と感じたら水やりをしましょう。
じゃがいもは乾いているときと、湿っているときの差がある方がよく育ちます。
環境調整
一般的な害虫の対処法
アブラムシ
植物の汁を吸うとき、ウイルス病やモザイク病などの菌を運びます。葉っぱにアブラムシがついていたら、葉っぱを切って捨てましょう。
有機JASに使える農薬でおすすめなもの
ニジュウヤホシテントウムシ
葉っぱをほとんど食べてしまいます。
みつけ次第、捕殺しましょう!
農薬でおすすめなもの
疫病
モザイク病
葉に濃淡のモザイク状のまだら模様が出て、葉がちぢれます。作物の株全体の発育が悪くなるウイルス性の病気のことです。
収穫時期はおよそ90日
晴れた日が2〜3日続いたときがベストタイミング!
じゃがいもの保存
①光を避けよう!
②2〜15℃で保存しよう!
③冷凍はやめとこ!
収穫したじゃがいものQ&A
じゃがいもを使ったレシピ
材料4人分
材料 |
玉ねぎ:2個(400g)しらたき:200g青ネギ:3本 |
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調味料 |
サラダ油:大さじ1 |
- ①じゃがいもは皮をむいて3つに切る。
- 玉ねぎは皮をむき、芯を残してくし型切りにする。(お鍋の中でバラバラにならないので、我が家では芯を残します。そうすると、仕上がりがきれいなので。)
- ②しらたきを茹でて水に取ります。
- 十字に包丁で切って食べやすい長さにします。
- ③ふたがきちんと閉まる鍋にサラダ油を大さじ1を入れてじゃがいもの表面が透き通るくらいに炒めます。(水分をしっかり拭いて炒めておくと、煮崩れしにくいです。)
- 次に玉ねぎ、しらたき、牛肉を入れます。すぐに酒を入れて、砂糖、みりんを全体にふり入れ、ふたをして、15分中火で煮ます。
- ④しょうゆを加えて。ふたをして5分煮ましょう。仕上げに青ねぎを入れて2分したら完成です。
まとめ
「じゃがいも」はいろいろな料理に使えるし、保存もきくのでとても便利ですね。おうちにたくさんストックしていても、我が家ではすぐになくなります。
子育て中の方は、お子さんと一緒に収穫する喜びは、かけがえのない思い出になりますよ。
ぜひ自分で育てたじゃがいもを味わってみませんか?
- タネイモは検査に合格したものを植えよう。
- 4〜5年トマトやナス、ピーマンなどナス科の植物を植えてない畑で作ろう。
- 日当たりがよい場所を選ぼう。
- 水はけのよい土を選び、通気性をよくしよう。
- 土のpHを調節しよう。
- 土寄せをしてじゃがいもに日光が当たらないようにしよう。
- 芽かきを忘れずに!