あなたは上手に桃を育ててみたいですよね?
家庭で美味しい桃を育てることができたら、
想像するだけでワクワクしますよね?
桃は病気に弱く、初心者には難しいと言われるからなんだか心配で‥
大丈夫です!!
私も、以前はあなたと同じ気持ちでした。
ポイントを知ることで
凄く美味しい桃ができるんです。
- 消毒をしっかりする
- 袋かけをきちんとする
- 育てやすい品種を選ぶ
桃の実がなるまでのお手入れは具体的に何をしたらいいの?
桃の育て方
分類 | 耐寒性 |
---|---|
栽培スタート | 苗木から |
日当たり | 日なた |
生育温度 | 9℃以上 |
植え付け期 | 11〜2月(暖かい場所は年内。寒冷地は春先。) |
開花期 | 4月上旬 |
収穫期 | 6月中旬〜9月上旬 |
植え付けから収穫まで | 2〜3年 |
開花から収穫まで | 60〜180日 |
桃の栽培は簡単にすることができます。
植え付けは11月~12月、9℃以上の気温がぴったりですよ。
水はけがよく、日当たりのよい場所が栽培に適しています。
植え付け場所は、地植えと鉢植えがあります。
地植え:長い期間たくさんの実を収穫したい方向き。
鉢植え:植えるスペースがなく、移動の可能性がある方向き。
最低限の準備
桃の苗木 | 品種名が記載されているつぎ木 |
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鉢のサイズ | 苗木の根鉢より一回り大きいもの。6〜10号サイズ(直径18〜30cm) |
土 | 果樹・花木用の土 |
害虫。対策 | 袋がけ、農薬散布 |
肥料 | 有機肥料、緩効性肥料、化成肥料 |
便利なアイテム | 鉢底石、シャベル、ひも(麻・紙)、じょうろ |
初心者でおすすめなのは白川白鳳・福島系大玉白鵬
桃は1本で実がつき収穫できるものと、受粉させる樹が別に必要な品種があります。
おうちで育てる場合は、1本で実がなるものがおすすめ!
品種名 | 収穫時期 | 受粉樹 |
白川白鳳(初心者向け) | 6月下旬〜7月上旬 | 不要 |
福島系大玉白鵬(初心者向け) | 7月中旬〜8月上旬 | 不要 |
清水白桃 | 7月下旬〜8月上旬 | 必要 |
大久保 | 8月上旬 | 不要 |
あかつき | 8月中旬〜下旬 | 不要 |
黄金桃 | 8月下旬〜9月中旬 | 不要 |
川中島白桃 | 8月下旬〜9月中旬 | 必要 |
種類、品種選びのポイント
- 1本植えで実がつく品種を選ぶ
- 早生〜中生の品種を選ぶ
土のこだわりポイント
桃は水はけがよく、水もちがよい土を好みます。
桃の育て方「鉢植え」
- 6〜10号サイズの鉢を用意する
- ポットから根を取り出す
- 苗木を半日、水につけておく
- 植木鉢に土を入れる
- 根を広げるように苗木をそっと土に置く
- 苗木を手で支えながら、周りに土を入れていく
- 土を手でおさえる
- 高さ30cm程度まで幹を切り詰め、支柱を立てる
- 鉢の底から水が滲み出るくらい、水やりをする
- 鉢は、風が直接当たらない日なたに置く
- 土が乾いたら水やりをする(真夏は1日2回たっぷりとやる)
- 2〜3年に1回、12月頃に植え替えをする(3年経つと、鉢の中に根が回ってしまうため)
- 植え付け2週間前に直径50cm、深さ50cmの穴を掘る
- 掘り出した土5、腐葉土3、赤玉土2、苦土石灰と化成肥料をひとつかみ程度、土にまく
- 植え付け当日、混合した土を植え穴に半分入れる
- 苗木の根を広げて残りの土をかける
- 苗木を60cm切り戻す
- 支柱を立てる
- たっぷり水やりをする
これで桃の準備は完璧です。
桃の「お手入れ方法」
- 日当たりと水はけの良い場所で育てる
- 同じ場所に桃を続けて栽培しない(同じ場所で同じ作物を育てると病気が起きやすくなり、育ちが悪くなる)
- 湿地を避ける
- 寒冷地は庭植えをしない(東北地方南部以南が適地)
- 剪定・摘蕾・摘果をする
水やりの頻度は土が乾いたら
・植え付け直後だけ、水やりをする。
・夏場は、土が乾ききっていたら水やりをする。
・土の表面が乾いたときに水やりをする。
追肥は年に2〜3回
桃は植え付けをするときに緩効性肥料をまいておきましょう。
地植え | 2〜3月・5〜8月・10〜12月に3回 |
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鉢植え | 2〜3月・10〜12月に2回 |
おすすめ肥料
桃の育て方 消毒
桃は病気に弱いので、時期に合わせて薬をまき、消毒をしてあげましょう。
時期によって発生しやすい病気が違うので、お薬もそれに合わせて変えていきます。
薬剤名 | 対象病害 | |
2月 | 石灰硫黄合剤 | 縮葉病・黒星病・銅枯病 |
3月 | Zボルドー銅水和剤 | せん孔細菌病 |
4月 | デランフロアブル | 縮葉病・黒星病・灰星病・せん孔細菌病 |
袋がけ直前 | トップジンM水和剤 | 黒星病・灰星病 |
収穫後 | Zボルドー銅水和剤 | せん孔細菌病 |
よく出る害虫:アブラムシ・カイガラムシ・モモハモグリガ・シンクイムシ
かかりやすい病気:縮葉病・灰星病
桃の消毒について詳しく解説されているので紹介します。
剪定
桃の剪定は12〜2月までの間に行います。
- 真上に向かって伸びている枝を根元から切る
- 混み合って枝が伸びている場所の枝を根元から切る
- 下向きに伸びている枝を根元から切る
- 今年新しく伸びた枝の先っぽを1/3の長さまで切り戻す
剪定方法がとても参考になるので紹介します。
人工授粉
桃の花が7割咲いた頃に行います。
方法は、筆や綿棒を使っておばなの花粉をめばなにつけます。
(1本で実がなる品種は人工授粉はしなくても大丈夫です。)
摘蕾・摘果のポイント
摘蕾とは、花が咲く前のつぼみを間引くこと。
2月下旬から4月の中旬に行う
短い枝‥先端のつぼみを残す
長い枝‥先端から10cmのつぼみを残し、他のつぼみを取り除く
摘果とは、果実を間引くこと。
4月の下旬から7月にかけて2回行う
1回目‥1本の枝あたり5個の実を残す
2回目‥1〜2個の実を残す
桃の育て方 袋がけ
桃は害虫から実を守るために袋がけが必要です。
桃は完熟時期が夏なので、袋がけをしておくと、直射日光を防ぐことができます。
袋がけの時期は落花後、40〜50日にやりましょう。
- 袋を膨らませておく
- 実を袋の中に入れ、枝を入れる とめがねのついている方を手前にして重ねる
- とめがねがない方を、とめがねを包むようにして前へ折る
- とめがねを向こう側へ折る
- 下向きの乾いた実にかける
- 袋がけの前の消毒はしっかり行う(袋がけのみで病害虫を防ぐことはできないため)
わかりやすい動画を紹介します。
収穫時期は果皮の赤みがさしてきたら
桃は早く収穫しすぎると、甘くない硬い実を食べることになります。
しっかり、収穫時期を見極めることがポイントです!
- 袋の下を少し破って果実をみる
- 果実に赤みがさしていたら袋を外す
- 1週間くらい日光に当てる
- 緑色が完全に抜けて桃色になる・耳たぶくらいの弾力がある・桃のいい匂いがしていたら収穫する
桃の育て方(種から)
種は売られていません。8月頃に晩生の桃を食べて種を取りましょう。
早生の桃は種が未熟でうまく育たないので、晩生の桃を選びましょう。
- 果実を食べた後に、種についている果肉をとってきれいにする。
- ハンマーで種を割って、中の種を取り出す。
- 水を含ませた水苔かバーミュキュライトで種を包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保管する 2〜3月になったら種まきをする
- 鉢に赤玉土小粒を入れて、種を埋める
- 水やりをする (芽が出るまでは、水切れしないように水をしっかりやる)
- 鉢ごとビニール袋に入れて乾燥を防ぐ
- 苗木になるまで育てる
桃の木に実がならないときの対処法
花芽がつかずに花が咲かなかったから。花芽が出ない原因は、冬の剪定のときに間違えて花芽を切り取ってしまった・日当たりが悪い・肥料に窒素を入れすぎたことが考えられます。生育環境をもう一度チェックしましょう。
おしべが授粉できていなかったから。桃は品種によって、おしべとめしべがある花が咲くものと、おしべが退化してしまっている花が多く咲く品種があります。白桃系はおしべが退化している花が多く咲きます。人工授粉をさせるとよいでしょう。
もう一つは礼肥が足りなかった可能性があります。木が栄養不足だと病気にかかりやすいです。また、冬を越す体力がなく冷害に合うと、おしべの授粉能力がなくなることがあります。
実のなりすぎが考えられます。大きくて甘い実を育てるには摘蕾・摘果がポイントです。葉っぱ15枚に1個の割合で実がなるように調節していきましょう。
まとめ
あなたも桃作りを始めたくなりましたよね?
ポイントをおさえて基本を守れば、美味しい桃を収穫することができますよ。
最後におさらいをしましょう!
- 消毒をしっかりする
- 袋かけをきちんとする
- 育てやすい品種を選ぶ
- 剪定・摘蕾・摘果を行う
- 水をやりすぎない
自分で育てた桃の美味しさは格別ですよ!!
桃は、収穫のときだけでなく美しい花を咲かせてくれるので、
観賞用としても楽しむことができますね。
ぜひ、あなたも桃作りを一緒に始めてみませんか?